Jupyter-notebookを用いた開発環境(補足)

Jupyter-notebookは、自身のPC上で起動できる対話型実行環境である。 データ解析を簡単に実施できること、その結果を再利用かつ配布しやすい形で残すことができるため、広く利用されているソフトウェアである。 インストールも簡単であるため、各自のPCにもインストールしておくと良い。

Jupyter-notebookの起動

Jupyterを起動するためにコマンドプロンプトを実行する。

いくつか方法があるが、スタートメニューの中に Anaconda3 > Jupyter-notebook という項目があれば、それを実行することが簡単である。

スタートメニューに Jupyter-notebook がない場合

Windows

「Winキー」+「R」を同時押しして「ファイル名から起動」を実行し、 cmd を入力しEnterを押す方法が簡単である。

alternate launch cmmand prompt

起動させたコマンドプロンプトで jupyter-notebook を入力し実行するとJupyter-notebookのスタート画面が立ち上がる。

launch jupyter

.

alternate launch jupyter

Jupyter-notebookの起動画面の一例。

Mac OS

Terminal を起動し、 jupyter-notebook を入力し、実行する。

Jupyer-notebookファイルの作成

本演習を含め、将来的にはJupyter-notebookファイルを大量に作成することになる。 作成したファイルを見つけやすくするために、フォルダ構造を整理する。

まず、マイドキュメント内に新しいフォルダを作成する。 右上の`new`メニューの中の Folder をクリックすると、Untitled Folderという名前のフォルダが作成される。

alternate jupyter new folder

このままでは、このフォルダに何が入っているかわからないので、適切な名前に変更する。 フォルダ名を変更するには、フォルダ名の左側のチェックボックスにチェックを入れ、Rename をクリックする。 これからこの授業で作成するファイルは、このフォルダ内に保存することにする。 ファイル名を Johokiso-enshu としよう。

alternate jupyter launch alternate jupyter launch

次に、このフォルダ内にJupyter-notebookファイルを作成する。 フォルダ名をクリックして Johokiso-enshu フォルダ内に移動する。

New ボタンから Python [root] を起動する。

alternate jupyter launch

Jupyter-notebookの基本的な使用方法

ノートブック名の変更

新しいノートブックファイルには名前がまだつけられていないので、名前を変更する。 Jupyerロゴの横のUntitledをクリックすることで名を変更できる。 今日はプログラミング1回目なので Programming1-start とする。

alternate jupyter launch

Jupyter-notebookで新しいPythonノートブックファイルを作成したときの様子。

alternate jupyter launch

Jupyter-notebookファイルの名前を変更する。

Jupyter-notebookでの対話的プログラミング

習うより慣れろということで、まずは命令(スクリプト)を実行させてみよう。 以下にあるように、 :

print(‘Hello world’)

とセル内入力し、Shift + Enterの同時押しをするか、ツールバーの実行ボタンを押す。

エラーなく実行される場合、Hello world とセルの下に表示されるはずである。

alternate jupyter launch

エラーがある場合は、以下のように、セルの下にエラーメッセージが表示される。 このような場合は、再度正しいスクリプトを入力し、実行する。

alternate jupyter launch

コマンドを誤って入力した例。

この print() 文は、カッコ内のものを画面に表示せよ、という命令である。 正しく入力できた時は、その結果が表示されていることがわかる。

次に、以下のように一連の命令を実行してみよう。

python start

命令の内容は後で学ぶ。 今は、コンピュータに命令をし、その命令が正しければコンピュータがそれを実行することがわかれば十分である。

セルタイプ〜Code,Markdown〜

Jupyter-notebookのセルには、Code, Markdown、Raw NBConvertの3状態がある。 これは、画面上部メニューの Cell > Cell Type から設定できる。

alternate jupyter launch
  • Code状態は、上記のようなコンピュータへの命令を記入するためのもの、
  • Markdown状態は、命令以外の文章、特にコードの説明を記入するものである。

Code状態はコンピュータへの命令内容を記述するためにもちろん重要であるが、 Markdown状態も、後でノートブックの内容を理解するために重要である。

Markdownセルを作成し、以下と同じ内容を記入して実行してみよ。

alternate jupyter launch

Markdownセルに入力している様子。

Jupyter-notebookファイルの保存

Jupyter-notebookファイルを保存するためには、左上の``File -> Save and Checkpoint``を選ぶか、 単純に左側のフロッピーディスクボタンをクリックする。

Jupyter-notebookの終了

上で作成したJupyter-notebookを保存し、ブラウザを閉じよ。 しかし実は、ブラウザを閉じただけでは実はソフトウェアは終了していない。 特に、ファイル一覧の画面で色がついたノートブックファイルは現在実行中のものを示している。

Jupyter-notebookを完全に終了させるためには、コマンドプロンプドに戻り、Ctrl+Cを押す必要がある。